ジャパンチャンピオンシップス2019使用構築 ウルトラ鉢巻グラードン
WCS2019お疲れ様でした。
自分はDay1から出場し、5勝4敗というなんとも言えない結果に終わってしまいました。
そこで使った構築はルナアーラ+レックウザでWCSまでの戦績はかなり良かったのですが、結果は結果なのである程度の成績を残せた別の構築の記事を書こうと思います。ルールはWCS2019ウルトラシリーズです。
JCS予選を30勝4敗、1829で突破し、ジャパンチャンピオンシップス2019で世界大会の出場権利を獲得、DCオープン(WCS2日目にあったCPとかも貰えるかなり規模の大きい大会)で予選スイスドロー2位からのトップカット2回戦落ちでベスト8でした
また、ぷりずむも同じ構築を使ってJCS予選を1829で突破、世界大会の権利を獲得、たっぷ君がちゃんはのチャレンジカップで使用して優勝しています。
ネット予選、全国大会、DCオープンで少しだけ内容が違うのですが、ほとんど同じなので一つにまとめます。
ちなみにネット予選用の構築でありBO1に特化したのですが、BO3のDCオープンでもなんとかなりました。
はじめに、DCオープンで使用した形がこちらです。
ぽけっとふぁんくしょん!ぽけっとふぁんくしょん!146(4)-81( )-122(212)-155(36)-136(4)-161(252)
サイコキネシス/スキルスワップ/じゅうりょく/サイドチェンジ
ネット予選ではフェローチェ→バンジの実カプ・コケコ エルフーンの挑発→草結び グラードンのドラゴンクロー→どくどく
となっています。
・構築経緯、個別解説
ムーンシリーズが終わってすぐ、ルナアーラ+カプ・テテフの重力展開+グラードンの構築を考えることになりました。
何故この並びを考えることになったのかについては、長くなるのでここには書かないことにします。
仕事中に脳内で考えた結果
ポケモン | 持ち物 | わざ1 | わざ2 | わざ3 | わざ4 | 特性 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ルナアーラ | カシブのみ | シャドーレイ | 追い風 | 催眠術 | ほえる | ファントムガード | |
グラードン | 拘り鉢巻 | 断崖 | じだんだ | いわなだれ | ドラゴンクロー | ひでり | |
カプ・テテフ | 気合いの襷 | サイキネ | サイコフィールド | 重力 | サイドチェンジ | サイコメイカー | |
ゲンガー | ゲンガナイト | シャドボ | ヘドばく | 催眠術 | 黒い霧 | 呪われボディ | |
エルフーン | フェアリーZ | ムンフォ | 挑発 | 追い風 | 草笛 | 葉緑素 | |
フーディン | フーディナイト | サイキネ | シャドボ | 重力 | アンコール | 精神力 |
という並びになり、実際に少し回してみたところアホみたいに勝てました。
このままほぼ変更なしで本番に臨むことになるのですが、なぜこの並びになったのか、変更点の理由などを解説していきます。
やりたいことが何なのかは見るだけでわかると思うので詳しいことは書きません。
ほとんどの場合ルナアーラカプ・テテフ+グラードンゲンガーの選出をします。
・グラードンの型について
この構築で一番目を引く部分だと思います。
ゲンシカイキが解禁されたウルトラシリーズですが、なぜこだわりハチマキを採用しているのかについてですが、この構築はルナアーラとカプ・テテフの重力催眠により後ろから安全にグラードンを繰り出すことができます。
そして、場に出たグラードンは重力や追い風のターンの問題から基本的には交代することなく断崖の剣を選択していくことになります。
この段階でゲンシグラードンのカイオーガに対して繰り出しやすいという点があまり重要ではないことになります。
そもそもグラードンのいる構築相手で先にカイオーガを出される場合は、裏にレックウザやノーてんきのポケモンがいて、安全に繰り出すことができない場合も多いのですが・・・
これらの理由から繰り出し性能は基本的に考えずにグラードンの型を考えることが可能でした。
まず重力追い風から展開した場合、この2つにターン制限があるため後出しガオガエンを一撃で倒すことができるのは鉢巻グラードンのいい点だと思われます。
また、攻撃役をかなりグラードンに寄せているためグラードンが一撃で倒される事態は避ける必要があると考えます。
ここでゲンシグラードンの炎地面タイプが足を引っ張ってきます。
ゲンシグラードンはレックウザに交代しながらの熱湯やランドロスの地面Z等、一撃で倒されてしまう可能性があるポケモンが環境に数多く存在し、ゲンシグラードンに攻撃を一任するのは怪しいと思いました。
その点地面単タイプの鉢巻グラードンならエアロック下のレヒレの熱湯、ランドロスの地面Zなども問題なく耐えることができ、増えた草弱点に関してもカミツルギのリーフブレードはギリギリ耐えることができモロバレルの草結びも耐えるので想定する範囲の草技は一度なら耐えることができます。
これにより断崖の剣+横の攻撃技、催眠術と合わせて1匹しか行動できない状態をつくることが出来れば少なくとも1ターンは生き延びてくれることになります。
物理耐久が低い問題も鉢巻レックウザ以外は基本的に問題がなく・守るがない上に耐久の低い鉢巻レックウザは横で止めることが容易だと判断しました。
次に技をこだわってしまう問題です。
ゲンシグラードンは身代わりを使うことで追い風ラストターンの守る合わせたりできますが鉢巻グラードンにはそれができません。
その点は火力があることで早い段階で相手を倒すことができること、後述するゲンガーである程度解決しています。
守れないこともサイコフィールドで猫騙しを防ぐことで解決できます。
そしてゲンシグラードンではない最大の問題点であると考えているフェアリー耐性がないことによる対ゼルネアス性能の低下についてですが
これも後述するゲンガー、ルナアーラのおかげでジオコン後の攻撃を受けることがないため大きな問題になっていません。
むしろ断崖の剣+威嚇込み断崖の剣で倒せる場合があったりして鉢巻が有利に働く場面も多いです。
これらの理由から小さな問題はいくつもありますが、耐性面、火力面においてゲンシ<鉢巻であると判断し、鉢巻グラードンの採用に至りました。
実際に使用してみると鉢巻以外ありえないレベルだったのでそのまま使い続けることになりました。
ASに振り切っているのはゲンシカイオーガ、遅いゼルネアス、ゲンシグラードンを抜いているだけでかなり動きが楽になると考えているためです。
・ルナアーラの型について
次に組み始めの1匹であるルナアーラについてですが、グラードンの攻撃だけでは倒しきることが難しいため、その補助になる攻撃技が必要なのでシャドーレイはほぼ確定です。面倒な相手のルナアーラの処理にも役立ちます。
そして重力と合わせてグラードンを繰り出すための催眠術、グラードンを上から動かすための追い風はすぐに決まりました。
残りの1つですが、ガオガエンゼルネアスの並びなどには守るバクアなどから入られることが多いためゼルネアスを放置してガオガエンに催眠術を撃ちたいこと、その他色々ゼルネアスを放置する場面が増えるので最悪積まれた時になんとかできるほえるになりました。
催眠術での対応は守るしながらの交代などで簡単に防がれてしまうのでほえるが必要でした。
また、相手のトリルは催眠術を絡めてターンを稼ぐことで解決しているため初ターンのトリルはともかく2ターン目以降にトリルを許すと即負けに繋がるためトリックルームを止める技としても使います。
技構成はこれで問題ないので後はアイテムなのですが、相手のルナアーラを見たときに基本選出であるルナテテフグラゲンガーを出せるようにカシブの実としました。
JCSではルナアーラの数が少ないと予想し、レックウザの相手が楽になるエスパーZにしましたがルナアーラが予想以上に多かったので失敗でした。
努力値配分については
最速霊獣ランドロス抜き
意地っ張りメガレックウザの噛み砕く耐え
無振りカプ・テテフをシャドーレイでそこそこ有利な乱数で落ちる程度のとくこう
です。
・カプ・テテフの型について
重力をしないと話にならないためほぼ選出する1匹です。
技構成については重力と削り技のエスパー技までは確定、ルナアーラより速い相手に対して持っているだけで選択肢が広がるサイドチェンジも確定でいいと思います。
残りの1枠に関してですが、重力催眠を使う上で相手のミストフィールドに何も抵抗できないようでは勝つことができないと考えているためこれを何とかする技が必要でした。
すぐに思いついたのがサイコフィールドだったので最初はこれを使っていたのですが、ぷりずむからスキルスワップを使うと必ず使用した側の特性が最後に発動するという話を聞いてスキルスワップに変更しました。
スキルスワップは味方のルナアーラの特性を取り上げたくない関係から考えていなかったのですが、相手のレヒレに向かって撃ってもサイコフィールドになるなら話は別でした。
ミストフィールドである以上、相手の場にはカプ・レヒレがいることになり、その守る搭載率の低さと守るを持っていてもルナテテフの前では選択しない可能性が高いことからスキルスワップがほぼ通ります。
サイコフィールドと違って相手の強い特性を奪えるため、ガオガエンの威嚇を奪ってこちらから威嚇をしたりボーマンダのスカイスキンを奪ってルナアーラに手出しできなくしたり色々できます。
・ゲンガーの採用理由、型について
構築の方向性的にルナアーラカプ・テテフグラードンの3匹+1匹を基本的に選出していくことになるので、この枠に噛みあうポケモンを考えました。
その結果、高い素早さからの催眠術により追い風が切れた後にも催眠術を猫騙しのように利用することでグラードンを安全に動かすことが可能なメガゲンガーを選択しました。
残りの技ですが基本的にグラードンの横で削りを行ってほしいため無難にタイプ一致の攻撃技が2つ決まりました。
気合玉も候補ではありましたが、ルナアーラやカプ系への打点を優先しました。
黒い霧は鉢巻グラードンがジオコン後のゼルネアスに弱いことを解決しながら威嚇、凍える風で下がった能力を解除できる技として採用しています。
追い風下でならゼルネアスの上から選択できるため、もしジオコンを積まれても即解除できます。
この技がめちゃくちゃ強く、鉢巻グラードンの威嚇込み断崖を2回耐えるポケモンは多いのですが
威嚇込み断崖+通常断崖を耐えるポケモンがかなり少ないため1回目は威嚇を受けながら断崖、次に黒い霧をしながら断崖とすることで威嚇2匹を交代してくる相手が辛くなくなりました。
先にメガシンカできていれば交代を許さないのですが、グラードンをたててからゲンガーに交代するため少なくとも2回は交代を許すことになってしまいます。
・エルフーンの採用理由、型について
ここまでの4匹でイベルタル以外の相手には有利に戦えると判断したのでイベルタルに対して選出するポケモンを考えました。
イベルタルはほぼ確実に初手に出てくると思われるので、初手にイベルタルが出てくる前提で、それをワンパンできるポケモンが望ましく、本筋の重力の動きに合わせられるポケモンであるフェアリーZエルフーンがこの枠に収まりました。
フェアリーZにより火力と素早さに割いているイベルタルは一撃で倒すことができ、守るや交代で凌がれたとしても横のテテフで重力を選択しておくことでそのまま草笛展開、追い風からのグラードン展開に入ることができます。
チョッキイベルタルなどは倒すことができませんが、テテフとの特性の順番で判断することが可能です。
残り1つの技ですが、トリルを妨害できる可能性があり、守るを使わせないことで重力ターンを稼がせない挑発でいいと思います。
予選ではカイオーガグラードンを削る技、そして何より水ヌケニンへの打点として草結びを採用しましたが撃つことはありませんでした。
特性はサイコフィールド下でも草笛や挑発を撃てるように葉緑素です。グラードンとの噛みあいも少しだけあります。
エルフーンをここに採用することでエルフーン+ゲンガーの並びをつくることができ面倒なクロバットの選出を抑制できるようになりました。
・最後の1枠について
この5匹でほぼ完結してしまったため、残り1匹は選出誘導に使おうと思いました。
最初はテテフフーディンの並びを見せることでクロバットの選出を抑えるフーディンが入りました。
予選ではイベル+ゲンガーやマンダなどの選出をされるとエルフーンが厳しいため、その選出を抑えるためのカプ・コケコを選択しました。
この枠がまったく煮詰め切れていなかったため新たに考えたのですが、JCSではエスパーZルナアーラを採用した関係でドーブル+ルナアーラにほぼ勝てなくなってしまったため、にどげりでドーブルを1パンして悪Zでルナアーラもワンパンできるフェローチェにしました。
どうせきつい相手なので、ゲンガーフェローチェで選出してにどげりでドーブルを倒しながら素催眠→次のターンに悪Zで倒す予定での採用でした。
結果的にルナアーラをカシブに戻したため、ルナフェローチェ選出でドーブルを倒しながら追い風が安定するようになりました。
・選出、立ち回り
ほとんどの場合は初手ルナアーラカプ・テテフ、裏にグラードンゲンガーです。
例外として葉緑素のフシギバナやドレディアがいた場合ゲンガーの枠をエルフーンにする場合があります。
イベルタルがいる場合はエルフーンカプ・テテフ、裏にグラードン+ゲンガーが基本となります。
BO3の2戦目以降は相手がどう対策するかを考えて色々やります。
DCオープンではレックが初手にくる場合エルフーンで吹き飛ばしたりガエンから入ってくると思われる場合に初手から鉢巻グラードンを選出したり色々やりました。
立ち回りについてですが、追い風重力下で鉢巻グラードンをたてることができればそれだけで強いというのを念頭においてレヒレがいる場合は催眠にこだわらずまず追い風重力を展開したりします。
具体的な例を1つあげると初手ガエンレヒレだった場合は追い風重力から入り、ルナアーラが倒された場合はグラードンを出して断崖を撃ちながらゲンガー交代、後は状況に応じて黒い霧か攻撃かを選んでいくことになります。
ルナアーラが生き残った場合はスキルスワップでフィールドを取り返しながら催眠展開で2回目の追い風を狙います。
ところどころ守る読みなどをしなければいけませんが嵌れば簡単に勝つことができ、立ち回りの負担がものすごく少ない構築になりました。
ほぼ負けのような状態になっても素催眠でワンチャンを作ることもできるので、それも勝率を上げることに繋がります。
1匹たりとも普通の型のポケモンがいない変な構築になりましたが、少なくともBO1ではかなり強い構築が出来たと思える結果が出せました。
WCSで使った構築は、また今度書きたいと思います。
WCSから帰ってきてすぐに書いているのでかなり雑ですがここまで読んでいただきありがとうございました。
ワシントンでめちゃくちゃモチベがあがったので来年こそは頑張りたいと思います。